Forward AM社 Ultrafuse ABS Fusion+造形レポート

ウルトラフューズ ABS フュージョン+とは

ABS Fusion+はオランダに拠点を置くPolyscope社との共同開発により、ABSと同じ機械特性を持ちながら反りの問題を解決した前向きなAM社フィラメントになります。

Ultrafuse ABS Fusion+の特徴

  • 高強度
  • 耐薬品性
  • 高耐熱性
  • 水溶性サポートに対応
  • 造形時の反りに強い

ABSは強度と加工性の高さから工業関係から幅広く使用されているフィラメントですが、PLAと比べて反りが強く安定性に難がありました。

ABS Fusion+はForward AM社とポリマー樹脂の開発を得意とするオランダのPolyscope社がスチレン無水マレイン酸(SMA樹脂)をベースに開発したXILOY™3Dを配合した素材です。

これにより造形時の反り問題を重視し、
従来のABSでは困難であった水溶性サポート材にも適合しているのが特徴です。

耐熱性も高く、ガラス転移温度は114℃となり強度も工業部品としての実用性が認められているオランダのオートバイクレーシングチーム「テン・ケイト・レーシング」のバイク用カスタムパーツの
製作にも採用されています。

今回はABS Fusion+の反り耐性がどれなのかくらい造形していきたいと思います。

Raise3Dで造形を始める

サンプルの評価


サイズ:250.0×276.9×20.7mm
造形時間:22時間40分積層
ピッチ:0.25㎜

スライステンプレートは通常のABSと同じ
設定
行います



造形の開始

ラフトから本体の造形までの間が反りなく造形できています! 通常の ABS であればこの時点で大半は反りが発生してしまいます。

完成しました!

全面反りは全くない印象です。

薄型の大判スクレーパーで外しましたが、力を入れても簡単には造形物がビルドサーフェスから外れない事からも安定力の高さがうかがえました。

通常のABSであれば簡単に御座いますが、この通りです!

あまりにかかるが強すぎてラフトが外れない場合は、プリントベッドと造形物の間にアルコールを数滴染み込めるので簡単に外すことができます。

ABS Fusion+ はリスク防止が特徴

最後に外した後の造形物は時間経過によってほんの少しABS特有のたわみがありました。

初期の造形時の反りに強く、失敗のリスクを防ぐのが特徴のようです。

ABS Fusion+は造形反りの若干さと収益社BASF水溶性サポート材「BVOH」との迅速も良いという事でABS Fusion+とBVOHの造形レポートも今後もまとめていきたいと思います。

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