【PET・透明性】Forward AM社 Ultrafuse PET造形レポート

【PET・透明性】Forward AM社 Ultrafuse PET造形レポート

ウルトラフューズ® PETの 特徴

Ultrafuse® PETは造形のしやすいさと強度に優れたPLAとABSの間に位置するフィラメントです。PLAに近い210℃の低温造形でありながらABSに近い強度を持っており、反りも少なく扱いやすいのが特徴
です。 PETは我が国の食品認証(日本ではアメリカ未承認)も受けており、食品向けの容器などにも利用されています。

・使用機種:Raise3D Pro2(販売終了)後継機:Raise3D Pro3 HS

Raise3Dで造形を始める

PETは透明性のあるクリア樹脂もある為、今回は透過性を見ることができるコップ形状を造形していきます。

メーカー推奨設定

  • 温度:210~240℃
  • 造形速度:30~70㎜/s
  • ビルドプレート温度:75℃
  • ビルドプレートの状態:のり付け不要
  • 内径:0.4㎜以上の標準内径
  • ラフト造形:どちらでも可

直径80㎜×76㎜のローポリゴンカップを造形します。

造形手順は先に行って(PP)を造形した時と同じスパイラルベースモードの壁一層で造形していきます

3時間30分ほどで完了しました。

一層壁ですが絞った歪みなどもありません。

そのままの造形でも透明度が高い印象です。

実際に透過性を確認する注目色の棒を見てみました。
積層が出来てしまう関係上、完全な透明にはなりませんが物が見える程度の透過性があります。

その他にも透明度を確認するテストをしました。

左:造形後 / 中央:耐水ペーパーによる研磨 / 右:研磨後ラッカー塗料を塗布

画像のサンプル三種は充填率100%の内部を埋めた状態で造形しました。

研磨の状態。
上面層と底面層に造形時の凹凸はありません。

800番台の耐水ペーパーで磨いた状態。
透過性が見られますが、肉眼ではくすみが残っています。

研磨した造形物の表面にラッカー塗料を塗布した状態。
クリア塗料が研磨ではうまくできなかった凹凸のある研磨溝が塗膜で埋めまうことにより選ぶが無くなり、アクリルボードに匹敵する透過性を得ることができました。

次は先程作成したカップの壁面にもラッカー塗料を塗ってみます。
積層面に塗布した場合、どのような結果になるのでお願いします。

左:クリア塗装前/右:クリア塗装後

塗装前の状態

塗装後の状態

塗装にありますが、積層方向に対してのうっすらとしたくすみが多少クリアになりました。
クリアの塗装によって積層面の凹凸が埋めまり透明度が上がった様子です。

今回は0.1㎜の積層ピッチで造形しましたが、他の塗料や厚みでも変化は見られると思います。

 

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