【PLA・安定性】高速造形ができ、仕上がり精度が綺麗な強化PLA

【PLA・安定性】高速造形ができ、仕上がり精度が綺麗な強化PLA

3Dプリンターで定番のフィラメントであるPLA

造形で失敗のリスクが少ないその操作性から多くの3Dプリンターで愛用されているフィラメントですが、今回は、エンジニア向けの強化PLAであるUltrafuse® Pro1をご紹介します。

Forward AMのUltrafuse® PLA Pro1は通常のPLAに特殊材料を配合することによって以下の機能を得ることができました。

Ultrafuse® PLA Pro1の特徴

  • 形状安定性
  • スピード造形でも安定
  • 優れた寸法精度
  • 積層痕が目立ちにくい表面仕上げ
  • オリジナルPLAに勝る強度

Forward AMのパッケージはこのように各用途に合わせて推奨される設定値がポートフォリオにも同梱されています。

  • 一般設定基本設定
  • 速度設定 スピード重視
  • 強設定 強度重視
  • 仕上がり重視の見た目の設定

今回は造形安定性と仕上がりに注目して紹介していきます。

3DPrinterTestサンプル比較

最大80°のオーバーハングやブリッジ造形、棒形状などの様々な精度を見ることができる造形物をプリントしていきます。

使用機種: Raise3D Pro2(販売終了)後継機:Raise3D Pro3 HS

左:Raise純正PLA 右:Ultrafuse®PLA Pro1

造形自体は二種類ともオーバーハングで不安定な造形ができました。
この時点でサポート無しでの造形時の再現性の高さはどちらも高いことがございます。

ブリッジ形状の比較検証

レイズ純正PLA

ウルトラフューズ®PLA Pro1

サポートを使わずに2~25㎜のブリッジを再現できるかのテストです。
どちらも特に問題なく樹脂が垂れ下がり外観造形できています。

フィラメントの糸引き比較検証

レイズ純正PLA

ウルトラフューズ®PLA Pro1

その後に残ったフィラメントが糸引きとして残るかのテストです。 

こちらも特に違いは気付かれませんでしたが、他の造形を見ると比較的Pro1は継続的に強い関係で糸目立つ印象です。

オーバーハング検証

レイズ純正PLA

ウルトラフューズ®PLA Pro1

1枚目のRaise純正PLAは60°で積層が乱れ始めているので2枚目のPro1は70°まで安定して造形できており、最大角度である80°でも1点部分が垂れかけているのを防ば全体的にRaise純正PLAよりもきれいに思っています。

表面仕上げ比較検証

左:Raise純正PLA 右:Ultrafuse®PLA Pro1

表面・曲面の仕上がりを見る為にマニホールドを造形してみました。 

レイズ純正PLA

ウルトラフューズ®PLA Pro1

見比べてみるとRaise純正PLAよりもPro1の方が、鮮やかな光沢があり積層痕も0.1㎜ピッチで一見目立たない印象です

まとめ
Ultrafuse® PLA Pro1は通常のPLAに比べて増強度材が含まれているので根気強く、造形時の強度がABSに勝らずとも劣らずが売りになっています。また
粘りが強いと熱ダレの影響が少なく、オーバーハングのある造形であっても安定したR形状を描くことができ
ます

以上からUltrafuse® PLA Pro1は形状安定性や強度などからインフィルの形状によって、治療具としての機能性や試作作成としての汎用性が高いエンジニア向けフィラメントになると思います。

気になる強度やスピード造形の精度についても引き続き検証していきたいと思います。

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